さくらのレンタルサーバーを使い WordPress(ワードプレス)のクイックインストールを行うと、標準で ImageMagick Engine プラグインがインストールされています。今回はその設定方法と設定画質の比較を行ってみます。さくらのレンタルサーバーでなくてもインストール可能です。

ImageMagick の設定方法と写真画質比較

1.ImageMagick Engine プラグインとは?

ImageMagick Engine プラグインはワードプレスの画像処理を標準のGDによる処理から、ImageMagick によるものに変更します。ImageMagick とはオープンソースのコマンドラインによる画像処理ライブラリで、非常に多くの画像フォーマットに対応しており、標準のGDと比較して同じサイズであれば画質が良いとされています。画像系のサイトに良さそうです。

2.ImageMagick Engineプラグインのインストール

さくらのレンタルサーバーであれば標準でインストールされています。もしなければ、ワードプレスダッシュボードの「プラグイン」>「新規追加」から「ImageMagick」と入力して、下記のImageMagick Engineを検索しインストールしてください。※ImageMagick Engine はサーバーの ImageMagick を利用するようにさせるプラグインであり、サーバーが対応していないと利用できません。ただしレンタルサーバーであればほぼどこでも対応しているようです。

3.ImageMagick による処理の有効化

ImageMagick による処理を行うには下記の2つの手順を実施します。

1)ImageMagick Engineを有効化

ImageMagickプラグインを利用するには下記の「ImageMagick Engine」を有効化します。

2)設定の「Enable enhanced image engine」をチェックする

ワードプレスダッシュボードの「設定」>「ImageMagick Engine」が追加されるのでクリックします。

下記の「Enable enhanced image engine」にチェックを入れて「Save Changes」をクリックします。以上でImageMagickによる画像処理が有効化されます。※サーバーによってImage engineの「ImageMagick command-line」が無く「Imagick PHP module」がある場合があります。ImageMagick の機能をPHPから呼び出すようにしたモジュールです。

4.ImageMagick quality 設定による写真画質変化

1)画質の設定方法

下記の「ImageMagick quality」の設定に応じて画質とサイズが変化します。「Optimize for quality」の設定値がその下のラジオボタンのQualityに反映され、「Optimize for size」がSizeに反映されます。ちなみにNoneを選ぶと代わりにワードプレスの標準の画像処理が用いられます。

2)設定値による画質の変化:画像比較

下記でImageMagick qualityを変化させ作成させた画像を掲載しています。画質を比較してみてください。比較画像としているBefore画像は、同じ画像をGDによりリサイズ処理させた場合の画像としています。ファイルサイズは600×600ピクセル で63.8KBとなっています。

比較対象 GD圧縮
部分拡大 GD圧縮
(1) ImageMagick quality:90

ImageMagick quality「90」 にすると、標準のGDによりリサイズされたものより大きい107KBのファイルサイズになります。

画質としては、GDによるものよりも、色の境界がはっきりしており、解像度も高く、モスキートノイズも少なくすっきりとした表示となっています。

左 GD 、右 ImageMagick 90
部分拡大 ImageMagick 90(PNGで書き出し)
(2) ImageMagick quality:70

ImageMagick quality「70」 にすると、標準のGDによりリサイズされたものより少し小さい61.1KBのファイルサイズになります。

画質としてはかなり似ていますが、少しだけ解像度が高く、色の境界もまだはっきりしています。かわりにモスキートノイズは少しだけ多い状態です。ネイチャーや静物写真にはImageMagickのほうが良さそうですが、人にはGDのほうが良さそうです。

左 GD 、右 ImageMagick 70
部分拡大 ImageMagick 70(PNGで書き出し)
(3) ImageMagick quality:50

ImageMagick quality「50」 にすると、標準のGDによりリサイズされたものよりかなり小さい46.5KBのファイルサイズになります。

画質としては、GDのものよりもまだ解像度は高いのですが、モスキートノイズ、ブロックノイズが出ています。

左 GD 、右 ImageMagick 50
部分拡大 ImageMagick 50(PNGで書き出し)
(4) ImageMagick quality:30

ImageMagick quality「30」 にすると、さらに小さい34.8KBのファイルサイズになります。

画質としては、モスキートノイズ、ブロックノイズがかなり出てしまいます。 このレベルになると、さすがに写真用のサイトでは使うのに躊躇するでしょう。

左 GD 、右 ImageMagick 30
部分拡大 ImageMagick 30(PNGで書き出し)

最終的に私の用途ではQuality「90」とSize「70」にすることにしました。※ このサイトではShortPixel を使っています。

ImageMagick Engine プラグインは、写真のリサイズにおける圧縮品質を変更可能です。写真系のサイトなのでサイズは多少大きくても良いので、画質を良くしたいといった要求に設定を変えることで応えることができます。入れておいても良いでしょう。

補足.Regenerate Images の利用方法

チェックを入れているサイズの画像を作り直してくれるのですが、画像の数が多いとかなり長時間かかります。また、範囲設定もないので、使いどころが難しいです。
photo-gallery-top5-logo-01

表示の綺麗な写真ギャラリー 無料プラグイン Top 5 2019 ワードプレス

今回は2019年春現在で、WordPress(ワードプレス)の無料の写真ギャラリープラグインのうちから、表示が綺麗で設定管理の簡単なプラグインを5つご紹介します。全てレスポンシブ対応のギャラリーを作成...

オンラインでWebMに動画変換する方法 Convertioを利用

動画を次世代フォーマットの WebM に変換する方法はいろいろありますが、オンラインファイルコンバーターの「Convertio」を利用することで、オンライン上で簡単に WebM...

ワードプレスで WebP を簡単に作成する方法 EWWW Image

WordPress(ワードプレス)初心者向けに、今回はワードプレスで次世代フォーマットでの画像配信を簡単に行う方法、「EWWW Image...

Responsive Photo Gallery 操作が簡単なワードプレスの無料写真ギャラリー

今回は操作がわかりやすくて使いやすいギャラリープラグインの「Responsive Photo Gallery – Images Gallery for...

Pin It on Pinterest